活動報告

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岡山県倉敷市で災害ボランティア活動を行いました(2019年春休み)

大阪府立大学ボランティア・市民活動センター V-station(以下V-station)は、現在朝日新聞厚生文化事業団様の「2018年 西日本豪雨災害 大学ボランティアセンター助成事業」による助成を受け、2019年2月より岡山県倉敷市真備町において災害ボランティア活動を行なっています。春休みの期間(2月上旬〜4月初め)を通して、計5回(のべ13人)の活動を行いました。今回は、春休みを通しての活動をまとめた中間報告を行いたいと思います。

「平成30年7月豪雨」が起こった当初より、ボランティアセンターは災害義捐金の募金活動を行い、本学は岡山県総社市・広島県三原市に計2回ボランティアバスを派遣しました。また、学生の自主企画として、岡山県倉敷市真備町にて2018年9月上旬・10月下旬の2回活動を行っています。現在の活動も学生自主企画の時の企画メンバーが担当しているのですが、こういった経緯から2月以降も真備町で活動しています。あの時の真備が「今どうなっているのか」を知りたいという気持ちもありました。

 

春休みの活動について、当初はコミュニティー再生のため、仮設住宅団地の集会所などで行う住民の方々が集まるイベントを開催できればと考えていました。しかし、2月中旬に真備に行った際には既にそういったイベントは多数あり、新規イベントの開催は現地のニーズに合っていないことがわかりました。そこで、活動の方針を転換することにしました。他に私たちができることがないのだろうか。真備町で発災当初から支援活動を展開されている団体の方ともよく話し合いました。その結果、ニーズが多く上がっているものの、人が足りず対応しきれていなかった「写真洗浄」に私たちは携わることになりました。

 

「写真洗浄」とは、水害などで泥水をかぶることにより損傷してしまった写真を、必要な工程を踏んで綺麗にして持ち主の方へお返しする活動のことです。写真は大切な思い出の詰まったものなので、災害によって傷ついた心に昔の楽しかった思い出を想起させ、被災された方を元気づけることにもなります。そういう意味でも、「写真洗浄」は被災された方の心の支援になる大切な活動です。しかし、あまりに多いニーズ数とは裏腹に、あまり注目されていません。作業自体は「アルバムを乾かす→はがす→洗う→干す→仕上げ→新しいアルバムに入れる」です。難しくなく、誰でもすぐにできる作業です。

私たちは真備に度々訪れて「写真洗浄」に携わり、これからも真備の方々を応援しながら、またどこかで災害が起こってしまったときに私たちができる1つの支援方法として「写真洗浄」を確立させるために、そのスキルを身につけていくことにしました。そこで、4月はじめに行われた「写真洗浄」講習会にも参加してきました。

 

写真洗浄は始める時期が早ければ早いほど、被害にあった写真の腐食が抑えられるため、より多くの写真を救うことができます。「もし写真洗浄のニーズが上がる災害が起きたとき、私たちがいち早く写真洗浄の活動を始めることができるように、他人に伝えることができるくらい写真洗浄のスキルを身につける」

これを目指して、私たちはこれからも活動を続けていきたいと考えています。

 

工学域 機械系学類 陳代修平

参考リンク:

本学と大阪市立大学による合同ボランティアを「平成30年7月豪雨」の被災地へ派遣

本学と大阪市立大学・県立広島大学による合同ボランティアを「平成30年7月豪雨」の被災地へ派遣