活動報告

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ハッピーエンドを語る会が開催されました

2019年2月7日(木)、「ハッピーエンドを語る会」の特別企画として、府大生と語る会「ハッピーエンドを語ってみませんか」が大阪府立大学中百舌鳥キャンパスA4棟にて開催されました。このイベントは、本学の学生と、地域の方々が世代を超えて気軽に「最期」について語り合うことを目的に、本学の大学院生によって企画されたものです。学生側からは5人が参加しました。

前半は「昔の常識 今の常識」をテーマに、個人や家庭・社会が時代の流れによりどのように変化してきたのか語り合いました。話が進む中で、進学、就職、結婚、子育てなど、それぞれが人生のなかで経験してきたいろいろな出来事についての話題になり、「もし自分が違う時代に生まれていたらどんな人生だったんだろう?」と考えさせられる場面もありました。過去を振り返ることは、今の自分たちの生き方について振り返ることにつながるのだと感じました。

後半は「もしバナゲーム」というカードゲームでの遊びを通して、「人生の最期にどうありたいか」について考えました。「もしバナゲーム」とは、重病にかかった時や死の間際に自らが置かれた場合を想定した「もしものための話し合い(=もしバナ)」をするきっかけを作るために、緩和ケアや在宅医療に取り組む医師の方々によって作られたゲームです。カードには、自らの最期が近い時に「大事なこと」として人がよく口にする言葉が書いてあります。(例えば、「家で最期を迎える」「痛みがない」など)各参加者にはカードが配られ、その中から自分にとって重要なカードを選んでいきます。このゲームでは、自分が何を大事にしているのか考えることで、自己の内面を見つめ、また他人の価値観に触れることで、一人では得られない新たな気づきを得ることができます。

私はこのゲームをするのは初めてだったのですが、どのカードを最後まで残すのかとても悩みました。ゲームを通して、自分の望む最期の姿について考えさせられました。また、他の方の回答やその理由を聞く中で、それぞれの死生観の違いに驚く場面もありました。前半でも話題にあがった、それぞれが生きてきた時代で経験した出来事がそのような違いに関係しているのかもしれないと感じました。

このイベント全体を通して、いつもの会話の中では話題にあがることの少ない「死」について考えることができたのはもちろん、世代を超えて語り合うことの面白さを知りました。このイベントをきっかけに、「今自分にとって大切なことは何だろう。」と考え、行動に移すよう努力するようになりました。今後も開催されるそうなので、みなさんにもぜひ参加してほしいです。

 

地域保健学域 総合リハビリテーション学類 作業療法学専攻
福田望琴