活動報告

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中区ハロウィンキャンドルナイトが開催されました

中区ハロウィンキャンドルナイト

2018年10月27日(土)に堺市の中区役所で行われた「中区ハロウィンキャンドルナイト」に大阪府立大学ボランティア・市民活動センターV-station(以下、V-station)として、ブース出展を行いました。

このイベントは区民のボランティアにより維持管理された花壇があり、健康づくりの活動の場や区民の憩いの場となっている区役所のコミュニティーガーデンを会場として、多くの幅広い世代の方が交流できるイベントとなっています。

イベントの内容は、中区役所コミュニティーガーデンでのキャンドル瓶の設置及び点灯、区内学校園・地域サークル他によるステージでの催し、自主グループやボランティア団体によるブース出展などがありました。

 

V-stationのブースのテーマは、ハロウィンイベントということで、「アートを組み合わせて楽しい防災啓発をしよう!」です。ビニール袋で作られた防寒着や防水ズボンを、紙芝居を用いて説明した後、実際に子どもたちに作ってもらい、そのあとデコレーションしてもらいました!

ところで、なぜハロウィンイベントなのに防災啓発なのか。わたしはV-stationの中で、防災や減災のほか、災害発生時の救援活動(募金活動や災害ボランティア活動)を中心に活動を行っている、災害チームというボランティアグループに所属しています。今年の夏、中区役所の職員さんから、「ハロウィンイベントにあわせて防災啓発をしてほしい」と災害チームにご依頼があったことから始まりました。

最初にお話をいただいたときは、正直どういう企画を立てれば良いか、さっぱりわかりませんでした。大きな防災イベントの中で時間や場所をいただいて独自の防災啓発企画を行うのとは、まったく性質が異なります。ハロウィンイベントに来ている方たちは、話を聞いたりなどの「勉強」をしに来ているのではなく、作ったりなどの「遊び」をしに来ているのです。つまり、楽しく遊んだ先に、印象や記憶や製作物として、防災啓発した要素を残さなければならなりません。楽しく遊んでもらうだけでは防災啓発になりませんし、反対に勉強の要素を強めると「遊ぶ」というイベントの特性に合わずブースに人が来てくれません。このバランスが非常に難しく、イベントが終わった今でも悩みの種になっています。

しかし、何はともあれ、中区役所の依頼を受けて、9月に入って私たち災害チームは、アートを中心に活動している学生グループと共同して「家にたいていはあるビニール袋を使って防災グッズを製作してもらい、製作後それをかわいくデコレーションしてもらう」という方向性を決めました。

理由としては、

①ビニール袋は家に基本的に多く置かれており、切ったり巻いたりすることで災害時にも様々な用途に使えること。また、それを知ってもらいたい。

②ビニール袋で何か製作するときは、切ったりするなど手を加えることが多く、「遊び」にきている来場者の欲求にマッチさせやすい。

というものがありました。②の理由を補強するために、製作後のデコレーションも盛り込みました。

さて、方針が決まったのと同時に、様々な問題点が出てきたのも9月ごろからでした。

まず、長期休暇による打ち合わせの回数の減少から、意思の疎通がうまくいかず、企画の内容の検討が進まない、また進めようとするとどうしても打ち合わせが限定的な人数になってしまいメンバーによっては知らぬ間に勝手に進んでいたと感じることもあったようです。また、中区役所の依頼を災害チームが受けたものの、実際に企画を進めていた災害チームの私やアートチームのメンバーと、残り災害チームの間にうまく連携が取れず、防災啓発の面の検討が不十分になったりもしました。

10月になって、学生の予定に規則性がもどり、打ち合わせを定期的に重ねることができ、間に合わない分は授業の空きコマを使って準備を重ねました。また、9月の情報共有不足を反省し、10月は情報共有を心がけたので、今何をするべきかを即時に把握することができ、準備を進めることができました。

そして、イベント当日の10月27日。学生側は10人で参加しました。予想以上に子どもたちが来てくれて(その数は実に100人ほど!)、私たちのブースは大盛況でした。特に、デコレーションの部分がすごく人気で、喜んで自分の作った防寒着や防水ズボンを持って帰っていく姿が印象的でした。

このイベントの一企画を担当させていただいて防災啓発の仕方を再考する機会になりましたし、企画検討の期間が長期休みに重なった場合の打ち合わせやコラボ企画をする際の組織運営などについて、いろいろ考えさせられるイベントでしたが、本当に大きな経験を積むことが出来たと今は思います。

また、この経験をいかして、今後も災害関連の活動を続けていきたいと思います。

 

文:陳代修平(工学域機械系学類1年)

参考リンク:

中区ハロウィンキャンドルナイト

【ハロウィンキャンドルナイトに府大生が参加!】

 

防寒着・防水ズボン製作の様子